balideki’s diary

主に韓流ドラマや映画を見て感じたことなどを人生と絡めながら書いています。ネタはばれますのでご注意を

じわじわくるよ。『秘密の森』

シークレットガーデンが終わり、

さて次何見ようかなーというとき、少し落ち込んでいた。

落ち込んでいるというか、過去のトラウマ的なものに触れ、

内観し、過去の見え方を直す作業というか、

見たくなくて蓋をしていたところを見つめるというか。

なので思考がざわめく。

そんな時に選んだドラマは、『秘密の森』。

重い時には重いドラマを。笑

 

最初なんのドラマかと予告を見ていたら、

 

「おっ、馬医のペククァンヒョン!」

チョ・スンウさんやな。

わー、久々やなこの顔。

馬医しか見た事ないぞ。

現代劇ではどんなかなー?と、思いつつ、

顔見るとクァンヒョンや、クァンヒョンや、となる。

久しぶりに馬医みるか?と、魚心ざわめく。

 

で、どんなドラマかというと、検察と警察絡みの、

とても沢山の人の、深い意図の交錯。

全員容疑者で、全員がある一定の事件をややこしくする要因となってます。

伏線ありまくりで、 解けないパズルをどう解いていくか、

サスペンスでもあり、謎解きでもあり。

 

youtu.be

 その中心となるのが、チョ・スンウさん演じる検事ファン・シモクと、

ペ・ドゥナさん演じる、刑事ハン・ヨジン。

二人は現場で出会い、そこから真相を追い求める者同士の息が合い、

自然と信頼関係が築かれて行きます。

 

検事ファンシモクは、幼い頃に脳の島皮質という部分の手術を受けて、

一見感情を失い、理性だけで行動するので、

とてもクールで冷徹な心の持ち主だと周りからは思われていますが、

その実、感情は表に出ないだけで、内側にはそれが少しづつ溜まり、

時々発作のように酷い頭痛を起こします。

刑事ハン・ヨジンは、さっぱりハートフルな人間性で、

一見無表情なファンシモクにも垣根なく接していましたが、

秘密を知ってからは、そっとファンシモクの弱い部分に寄り添ったり、

そうする中で、シーズン1から2にかけて、

ファン・シモクの内側に閉じ込められた感情が、

少しずつ外にも出るようになっていく、ヒーリングドラマでもあります。

 

 

ファンシモクと同じ目線で見ているので、

そんなに感情が高ぶることはないのに、

地味にどんどんひきつけられていきます。

正直、見始めて数話で見なくなるドラマが多い私としては、

(妥協でだらだらと全部見る時もある)

ドラマ全体のクオリティは高いんですが、

何しか登場人物が多いし、意図が絡み合い過ぎているし、

検察の役職とか名前とかが沢山出てくるし、喋りが早い時も多く、

字幕一回読んだだけでは、誰がなんの意図で???と、

理解も把握できず、何度も繰り返し、読んで意味を把握するシーンが、

多々有りました。

 

いやー。

昔から、話の察しがいい方で、映画など見てて、よく、

「あれはこうなん?これはどういういみ?」など、解説を求められ

話に集中できなくさせる人とか友人にもいますが、

そんなこと今まであんまりなかったけど、

いやー。

脳みその回転が鈍った自分を自覚した感じがしました(笑)

でも、殆どの人が、検察の役職とかそんなに詳しくないなら、

一瞬、「ん?」となる人は多いかも。

それを踏まえても、観る価値ありの、ドラマでした。

 

シーズン1については、沢山の殺人がありますが、

主たる殺人の犯人が、この人とは思わなかったけど、

この人が、関わっているのは、途中からわかっていたけど、

メインの犯人だったとは・・

なのと、ファンシモクの後輩検事で、ファンシモクに好意を寄せていた、

女性検事ヨン・ウンスさんが亡くなった後の、

ファン・シモクの行動振る舞いは冷静そのもの。

 

しかし一転、感情が脳内でクラッシュして倒れる姿を見た時に、

丁度、自分(わたし)が抱えていたストレスが、

常識などに押し隠され、素直に思考や感情を表に出すのが苦手だったり、

胸の辺りにある言葉と、口から出ている言葉が違っている、と気づきつつも、

ある一定、相手の受容できそうな深さや価値観、

理解の範疇を超えない表現、

下手な誤解を与えないような言葉に変換して出すため、

そのギャップや、出せなかった言葉が後で出てきて、

一人で反芻しては苦しむことが多いんですが、

それだけでもだいぶ苦しいのに、このファン・シモクさんは、

どれほど内側が苦しいだろうと、痛み入りました。

その演技が、また、なんだか見る人の目を引いてしまう、

クァンヒョンならぬ、チェ・スンウさん。

んー。

いい俳優さんだなぁ。

他の作品も見たいなぁ。

 


秘密の森 シーズン2 | ティーザー予告編 | Netflix

シーズン2についても、同じようにサスペンスですが、

仲良しのハン刑事と立場上対立する構造は、

あんまり見てて気持ち良くない前半でしたが、

後半は一気に、やはり二人の人間性で、

事件の謎を紐解いていく仲間となって、物語は進んでいきますが、

お気に入りのシーンは、ファン・シモクが、ハン刑事の上司に、言った、

「ハン刑事は、誰にでも心を開きますが、誰にでも心を赦すわけではありません。

しかしそのハン刑事が、心赦したあなた、そのハン刑事の人を見る目を

信頼しました。」

みたいなセリフです。

 

いやーいいなー

ここまで、理性的に誰かに理解してもらえるって、

なかなか無くない?

あたしだけ?

数秘術11-33-9だからなぁ・・。理解不能だよな、みんな。」と、

いつも自己分析を終了、諦めていますが、

理解してくれなくてもいいけど、

受け容れたり受け止めたりしてくれる人いないかな、とは、

そこそこの頻度で思います。

「しゃーないな。」ですかね。(笑)

 

シーズン1から2通してですが、

名前は出てくるけれど、姿が見えない人が二人ほどいます。

イ・ソンジェと、もう一人誰だったかな。

見おったのが少し前なので忘れましたが、

あの方とかいう言い方?だったような。

シーズン3への伏線かなと思っています。

 

ラストシーンが、上層部の失態を暴き、

再度地方へ飛ばされたファンシモクが、昔なじみの事務官と会話して、

そこで、初めて見せるぐらいの笑顔だったのが、素敵でした。

 

しかし、何故か見終わったその日と次の日、

夢の中にファンシモクが出てきて、ワンシーンなんですが、

小さな子供二人と一緒に寝ていて、赤ちゃんがむずがって起きたのを、

ファン・シモクがあやしてこっちを見ている姿、の映像でした。(笑)

同じ映像が、二日連続で寝起きの頭に浮かんできて我ながらアハハな気分。

奥さんらしき人は、シルエットはあるけれど、ハン刑事ではなさそう?。

 

なんでこんな夢?

 

それは恐らく、ファンシモクは、

幼い頃頭の手術をするまでは感情が暴走して行動に現れ、

サイコパス状態にみられた時もあるようで、

母親の再婚相手とはうまく行かないため、母親とも疎遠で、

孤独に過ごしていました。

感情をそんなに表に出さないし、人付き合いも苦手なファンシモクだけど、

人に嫌なこともしないし、誠実に着実にコツコツと仕事はするし、

事務官にも好かれていましたし、ハン刑事みたいな仲間もできるし、

段々と周りも理解者が増えてきつつある。

 

ドラマを見ながら、

”今現在こんな感じならば、

恋愛とか結婚とかも難しいだろうけれど、

孤独のままではなく、人に満たされるようになって貰えたら”という、

私の願望が、映像化したんでしょうが、

シーズン3とは言わない、シーズン5ぐらいのラストで、

そのシーンが現実化したら、面白いのにな、と妄想しています。

 

回を重ねるごとに引き込まれる秘密の森、

頭は忙しいけど、感情が重くなり過ぎないので、楽しめます。

まだの方は是非。

 


【日本語字幕】「秘密の森」メイキング