balideki’s diary

主に韓流ドラマや映画を見て感じたことなどを人生と絡めながら書いています。ネタはばれますのでご注意を

『愛細胞ファイティン!』と叫びたくなる『ユミの細胞たち』

いやー

AmazonPrime配信のキム・ゴウンちゃん主演の『ユミノ細胞たち』。

面白かったです。

一気に駆け抜けました。

 

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ここに細胞たちが映ってたのね。知らなかった。

余り事前情報もなく、

ドラマとアニメの融合ってなんだ?と思っていましたが、

主演キム・ゴウンちゃんに、アン・ボヒョンというキャスト。

見ないわけにはいきません。

 

しかし、話題の新作「今別れの途中です。」も、

ソン・イエジンの「39」も、あれもこれも気が乗らず中断中の私。

今の気分にフィットするか、と思いきや、

なんて斬新なおもしろさ。

アニメのシーンではケラケラと笑いながら観る箇所も幾つもあり、

久しぶりに楽しくドラマを見れました。

 

基本的には、キムゴウンちゃん演じる32歳のユミと、

アンボヒョン演じるク・ウンの恋愛ものですが、

その際に、主にユミの中の細胞たちが、日常や心理や外部刺激によって、

どういう働きをしているか、

細胞が死んだり生き返ったり、というか、

細胞が捕まったり、危篤だったり涙の水に流されて漂流したりと、

比喩表現が、どれも小気味よくて、

おまけにアニメーションのキャラが可愛い!

感性細胞、理性細胞、愛細胞、ファッション細胞などなど、その役割と、

私たちにも思い当たる、戸惑いや好奇心、感情の動きや心理を、

良い感じに別視点表現しています。

 

特に、前の恋人の裏切られ傷ついたたユミの”愛細胞”が、

長年危篤状態だったり、する表現などは、

きっと多くの人が過去の恋の傷を抱いた経験がある、

それも深く深く傷ついたら、「もう誰も好きにならない。」と、

それ以上傷つきたくない防御本能が働いてしまうような共感が、

あちらこちらで見当たるのだけれど、

それをセリフではなく、

細胞たちのアニメーションで表現しているのが、とても面白いです。

 

その時の主人公の動きだけではなく、

その内側でで起きている様々な細胞たちからみると、

人間の内側にあるはずの細胞は、

実は人間は細胞に支配されていきているというパラドックス

それも、過去の出来事が原因で、様々な細胞の動きに、

制限がかかっている様子など、

それが新しい出会いによって、復活してきたり、また足を引っ張ったり。

見に覚えのあることを斬新目線で。

うん、とっても面白かったです。

 

ふてくされ大王とか腹ペコ細胞とかも愉快で。

 

ストーリーとしては、最後に別れが来るんだけど、

ええっ??ガーン・・となりました。

無条件にハッピーエンドだと思い込んでいたので、

びっくりしましたが、後に調べてみると、

シーズン2の制作が決まってるんですね。

よかった・・

 

 

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これ見てたらハッピーエンドだと思うでしょ。そうでしょ?

しかし、見た後で、なんだかものすごい喪失感に襲われました。

主人公の心理や内側の葛藤と、まざまざと実感してたからだと思います。

正直な感想は、

『あんなに、純粋に真っ直ぐに一目ぼれしたのに、別れが来るんだ。(選ぶんだ)』

という、人の世の一筋縄ではいかない感じというか、

ハッピーエンドの、何がハッピーエンドかは分からないけれど、

愛細胞が、また、しばらく、ちいさく縮こまってしまうような、

そんな、寂しさとか虚しさとか喪失感を、

主人公と同調して、私の細胞のどこかが感じてしまったので、

(いや、寂しさとか虚しさを感じるのが細胞の仕業w)

早くシーズン2を見るか、待ちきれずLINE漫画で原作を読むか悩むところです。

 

 

ストーリーの中で印象に残っているのは、

ユミが、ク・ウンの同僚のセヒに、本音をぶちまけるところで、

裁判長が「別れカード」をくれたところ。

それと、全般で、優先順位が発表されるところ。

ユミはいつも一位をク・ウン(付き合った相手)にしているけれど、

ク・ウンはいつも一番は自分。

その辺の表現は、とても深いものも感じさせられました。

 

私も、常に相手本位というか、優先順位一位を、

常に相手に明け渡してきたと思います。

でも、そうするといつしか自分は、何某かの我慢やストレスを

細胞レベルでは感じてしまっている。

しかし、最初の頃の恋愛は特に、相手を一番に考えがちだけど、

実のところ、人間はそれでは幸せにいられないもの。

 

優先順位一位というのは、いわば自分軸で、

嫌なものは嫌だ、好きなものは好き、やりたいやりたくない、

助けてほしいなど、きちんと言えること。

しかし、生まれ育ちが厄介だと、「自分の好きと嫌いすらわからない。」

ように育ったりするけれど、そういう本質的な自己表現は、

とても大事なものです。

 

私は好き嫌いがあまりわからず、

好き嫌いと物事を考えるのはいけないことだと育ってきたので、

全て相手のまたは周りの要求を呑んできたので、

とても苦労しましたし、人生の楽しみ方もわかりませんでした。

そういう古い小傷も彷彿させたようで、

なんだか、虚しさ細胞で心がどんよりしています。

 

 

そして、大事なのが「別れカード」。

娘も恋愛中ですが、

いつでも「別れカード」をいつも持っていてほしいなと思ってます。

「別れカード」=「自分が選択する」という自覚。

さっきの、優先順位一位であること、自分軸があるということ、

と、同じ。

 

選ばれることを無意識に望んでいても、だめなんだよね。

それは承認欲求の化身であって、

既に相手本位、一位の座を相手に譲り渡しているという事。

優先順位一位同士だからこそ、自立した良い恋愛ができるというもの。

傷は防御の細胞を増やしてしまうけれど、

それを癒し立て直してくれるのは、愛細胞。

 

愛細胞よ、ファイティン!!

 

ひとつの恋愛でめげるな負けるな。

相手が変われば、品変わるってものだ。

若いんだから、あかんかったら次に行こう。

細胞同士がうまくコミュニケーション取れる相手がきっといる。

 

あぁ、私の愛細胞も眠ったままだ。

あんなに愛の人と呼ばれていたのに。

しかし私は、私の欠点に気が付いていままだ、そこを修理中だ。

結局、自分を愛さないと、誰も愛せない、愛されない、愛を受け取れない。

根源的な愛と自分自身の愛の、後者だけを使うことになるから、

何時しか相賀自分から枯渇するのだ。

生存恐怖に怯えた幼少期を忘れ、いざ根源へ。

 

私の愛細胞もファイティン!

あなたの愛細胞も活性化。

まだの方は是非。

 

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細胞たちよ。次も頑張っておくれ

 

追記:アン・ボヒョンは梨泰院クラスの時に、ばりっと有名になりましたよね。

   梨泰院クラスを見ていたら、この悪役さん誰?なんかすごいって、

   思われた方は多いでしょう。私もその一人。

   名前を見つけたら作品をチェックしたくなる俳優さんが一人増えましたね。